JD COLUMN

ジャパンデンタルのコラム

2024.01.30 コラム

歯科医院専門のコンサルティング・ファイナンス会社の強み

入江㈱ジャパンデンタル 企画本部
部長付部長 入江 英之
 

歯科医院開業にあたっての融資(借入)を相談される場合、まずは「ジャパンデンタルへ」ということですが、もし銀行に相談に行かれる場合には、ある銀行では相談ができるのに、別の銀行では相談がうまくいかないケースがあります。
 
なぜそうなのか、それは銀行に課せられた規制、伝統的な審査の考え方、ノウハウの有無、経営戦略によるもので、外部からはなかなか理解しづらい仕組みがあり、そのあたりを少し解説してみたいと思います。
 
銀行の大小、グローバル展開の有無、地域特性などによっても多少の違いはありますが、一般的に銀行融資においては大きく3つの観点、「債務者区分・債務者格付」、「自己資本比率規制(BIS規制・バーゼル規制)」、「案件審査」により、総合的に判断されます。
 
 

1.債務者区分・債務者格付

古くは金融行政から来ている制度です。銀行内ですべての融資先に対して、信用力(デフォルト確率)に応じて、債務者区分・債務者格付が付与されます。
 
債務者区分は信用力の高い方から、①正常先、②要注意先(要管理先を含む)、③破綻懸念先、④実質破綻先、⑤破綻先に区分されます。債務者格付はさらに債務者区分の中を細分化しており、正常先では10段階程度、要注意先では2段階程度に分けられます。
 
債務者区分・債務者格付が低くなるほど銀行は融資当初から貸倒引当金を多く積む必要があり、極端な例では通常の融資利率を超える貸倒引当率にもなることから、融資判断も厳しくなり、融資できるとしても金額、期間、金利、担保といった条件は厳しくなります。
 
債務者区分・債務者格付の決め方は、過去の決算状況と将来見通しをもとに、おおよそ「実質自己資本(資産力=現在資産価値-負債)」、「期間損益(収益力)」、「キャッシュフロー」で決まります。銀行ごとに独自のモデル(過去のデフォルトデータの蓄積に基づいてスコアが算出される仕組み)を持っており、モデルによる定量的評価、それにモデルでは表すことのできない事象(経営者の資質や外部環境の変化等)による定性的評価を加え、最終的に債務者区分・債務者格付が決定されます。
 
必ずしも正確な説明ではありませんが、概略では上場企業、大企業、中堅企業、小企業、個人の順に、一般的には売上・利益、資産の規模も小さく不安定となることから、信用力が下がっていきます。
 
個人の歯科医院の開業案件に当てはめて考えてみます。個人の先生がテナント開業で医療機器の購入、内装工事、運転資金等の借入を行った場合、東京都内では千万円台後半から1億円程度の借入を要するケースもあります。もとから現預金や有価証券、不動産を持った資産家でない限り、借入をした時点で実質自己資本はマイナス、新規開業であり当初の期間損益はマイナス、運転資金借入次第でキャッシュフローはプラスとはなりますが、営業キャッシュフローでみればマイナス。
 
総合すると要注意先か破綻懸念先の債務者区分・債務者格付となってしまい、歯科医院経営計画や実現性が実態的にはどうかは抜きにして、残念ながら信用力が低い、すなわち貸倒リスクが高い結果となってしまいます。
 
銀行自身が決めたやり方であっても恣意的に正常先とすることはできません。正常先にするためにはルールを定める必要があり、歯科医院の開業から廃業までのデータの蓄積と推計、歯科医院の特性を見極めたうえでのルール作りから必要となります。
これは相当に時間も体力もかかる作業です。すでに歯科医院への開業融資が多い場合やこれから歯科医院の開業融資を積極的に行いたいといった経営戦略がなければ、なかなか難しいところです。
 
 

2.自己資本比率規制(BIS規制・バーゼル規制)

国際的な枠組み(金融の安定化)から来ている制度です。銀行内ですべての融資先は自己資本比率算出のために、融資額をリスク量に応じたリスクアセットとして計算されます。
 
リスクアセットは、融資額、債務者格付、期間、担保等によって計算され、融資額が大きいほど、債務者格付が低いほど、期間が長いほど、担保がなく信用部分が多いほど、リスクアセットは大きくなります。リスクアセットが大きくなればなるほど自己資本比率が悪化するため、また自己資本比率を維持するために他のお客様への融資を制限しなければならなくなるため、リスクアセットが大きい融資はやりづらくなります。
 
個人の歯科医院の開業案件に当てはめて考えてみます。千万円台後半から1億円程度の融資額、前述した債務者格付、期間は概ね15年から25年、担保なしでは、リスクアセットは大きくなります。国際的な枠組みの中で国が定めたルール(金融庁告示)に従う必要があるため、リスクアセットを恣意的に小さくすることはできません。これも債務者区分・債務者格付と同じように、規制や内部的な制約があるのです。
 
 

3.案件審査

融資期間について、医療機器の購入といった設備投資は、減価償却期間の範囲内といった考え方が伝統的です。実際の医療機器は減価償却期間を超えて使えますが、超えた期間の融資を行うには、ある程度実際に使える期間(経済耐用年数)を設備ごとに知っておく必要があります。
 
また、銀行は伝統的に既存実績のある事業に対する融資は得意としますが、新規開業となると事業性評価の難易度が上がります。歯科医院の場合、開業地の見極め、来患予測による事業計画を策定し検証できるノウハウがなければ、事業性評価による返済能力の見極めができません。そうなると、なかなか融資の判断が難しくなります。
 
一方で、歯科医院開業融資を行っている銀行も存在します。おそらく、経営戦略として取り組んでいるのでしょう。
 
弊社もそのような銀行と競合関係になることもありますが、弊社には歯科医院専門のコンサルティング・ファイナンス会社として、開業と開業にかかる融資審査の40年以上に渡るノウハウの蓄積があります。特に開業地の見極めや来患予測による事業計画を策定し検証できるノウハウがあることから、まだ計画がやわらかい段階、もっと前の将来の夢の段階から、先生方とともに開業に向けた十分なお手伝いができるものと自負しております。
 
将来的に開業をお考えの先生方は、まずはジャパンデンタル各支店へご相談ください。
 
以 上

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