㈱ジャパンデンタル
執行役員融資部長
大石 展久
ジャパンデンタルは40年以上に渡り、「歯科経営のトータルコンサルタント」として、歯科医院の開業や事業拡張、事業承継に至るさまざまな場面で、多くの歯科医院の先生方々へコンサルティングや融資を行って参りました。開業を予定しておられる歯科医師の先生方に、是非知って頂きたい“ジャパンデンタルの使い方”について、改めてお伝えしたいと思います。
1.昨今の開業案件について(2025年夏時点)
私は融資案件の審査業務に携わっておりますが、数年前より大きな変化として感じますのが、土地売買価格の上昇、建築工事費(内装工事費)の上昇、機材価格の上昇等、物価上昇の影響に伴う開業コストの増大です。テナント開業におきましても総額1億円を超える案件が非常に多くなっています。
すなわちそれは、今後開業をされる先生方にとって、月々の負債返済額が大きくなり固定費増大という経営リスクの高まりを示しています。
2.ジャパンデンタルが提供するもの
(1)ファイナンスだけではなく、開業を成功に導くコンサルティングの実施
ジャパンデンタルは開業資金の融資を行う貸金業者ですが、歯科医師の先生方に提供する価値は「成功のためのノウハウ提供」です。ご融資をご利用頂いた先生方に何故ジャパンデンタルを使うのか?とお尋ねしますと、答えは概ね以下の通りです。
① | 銀行の開業資金調達がなかなか進まない or 断られた |
② | ディーラー等、開業の旗振り役から勧められた |
③ | 先輩や友人の先生から勧められた |
昨今、③が増えています。理由は、ジャパンデンタルをご利用頂いた先生方に、資金面だけでなく、開業を含めた歯科経営の的確なアドバイスに価値を感じて頂いているからだと思います。因みに上記①で、地銀・信金等に断られた案件でも対応していますのは、ジャパンデンタルの審査基準が甘いということではなく、銀行は一般的に歯科開業案件に対し画一的な基準で与信判断を行っているのに対し、ジャパンデンタルは歯科開業に精通する豊富な知識・経験に基づき、判断しているからです。
(2)世の中の嗜好の変化
昨今、日本の消費者にも「大」から「小」へ嗜好の変化が見られます。大きな店舗は価格競争が激化し次第に体力を消耗、店舗の魅力を失っています。例えば家電量販店ですが、看板を変えればそのまま営業ができそうなぐらい、違いがわかりにくくなっています。百貨店や総合スーパーの衰退もご承知の通りです。一方、街中の小さなお店では、個性やこだわり・専門性が評価され、行列のできるような魅力あるお店も多く見受けられます。
従来 | 現在 | |
---|---|---|
店舗の規模 | 大 店 舗 | 小規模店舗 |
品揃え | 総 合 的 | 専門的 (個性・こだわり) |
価格 | 安い | 高い |
資金調達に置き換えますと、
従来 | 現在 | |
---|---|---|
借入先 | 地銀・信金 | ジャパンデンタル |
コンサル | ?? | オーダーメイドの サポート |
金利 | 安い | 高め? |
とも言えるのではないでしょうか?
こと、金利に関しては、少しでも安い方が良いという声もございますが、支払金利の差は額面通りではありません。例えば1,000万円借入する際、地銀の適用金利が1.5%、ジャパンデンタルが3.0%とします。地銀とジャパンデンタルの金利負担は、表面的には1,000万円×(3.0%-1.5%)=年間15万円の差があるように見えますが、実際は、1,000万円×(3.0%-1.5%)×(100%―税率30%)=年間10万5千円と負債の節税効果(=タックスシールド)により実際の影響は小さくなる場合もあります。
(3)診療所の成長段階に応じたファイナンス+コンサルティング
【開業期】
・これから開業される先生方にとって、一番大切な時期は開業からの数年間だと思います。その大切なスタートアップ期に事業を順調に成長・拡大できるのか、それとも計画通りに運ばないのか・・・。弊社では開業直後の期間を重要視し、他社行に比べ長めの据置期間(元金返済が始まるまでの猶予期間)を設けています。また他社行では資金使途により一律の借入期間を適用しているところもあるようですが、弊社では柔軟な借入期間設定により、事業計画がより確実に達成できるよう金融面でのサポートも行っています。
・また、ひとくちに開業と言いましても、立地やテナントの賃料等諸条件により千差万別です。数多くの成功された先生 並びに 苦戦された先生の事例を踏まえつつ、弊社では、開業地の選定、事業計画の立案、スタッフ雇用等、開業される先生方の理想の医院づくりに向けたサポートを行って参ります。特に昨今では、広告宣伝の取組みの違いにより集患に差が出るケースも多く、長めの据置期間をご利用頂き開業時の広告宣伝費を十分確保頂くことで、スタートダッシュにお役立ちできればと考えています。
・開業後は、レセプト集計表から、新患数・継続患者数・日当点・レセプト日数・レセプト点数・一日当たり来患数等を点検・分析し、試算表や確定申告からは、損益状況を踏まえた経営分析により、更なる成長に向けた経営アドバイスを実施して参ります(一部有償扱い)。
【繁栄期】
・事業が順調に立ち上がり数年経過しますと、ユニット増設やデジタル機器の設備導入ニーズ、居抜き開業の場合等には内装・設備のリニューアル等の資金需要が発生して参ります。その際にも、足元業績や医院の課題を踏まえ、適切なコンサルテーションを行い資金需要に対応して参ります。また、開業時の資金調達を他の金融機関で行われ、弊社と融資取引のない先生におかれましても、医院経営のコンサルティングサポートを行わせて頂いているケースもございます(有償扱い)。
【継承期】
・長年医院を経営され、そろそろリタイヤメントを検討されるタイミングでは、事業承継や事業譲渡等のサポートも実施させて頂いています(有償扱い)。
3.最後に
昨今の案件でよく見受けられますのが、銀行調達の不便さです。確かに金利が安い等のメリットもありますが、ある程度の自己資金(貯蓄)がないと借りられない、100百万円借りたいのに60百万円しか借りられず不足分は新たな借入先を探さないといけない、設備資金は15年の長期で借りられるのに運転資金は7年と短くなった 等々です。銀行は画一的な基準で与信判断を行っていると記載しましたが、弊社では「歯科経営のトータルコンサルタント」の理念のもと、ファイナンスやコンサルティングを行っています。これからも先生方の成功に向けた助言・融資を行って参ります。
戦後、日本の高度成長期に三種の神器と言われたテレビですが、今の若い世代の方々はテレビを見ない人が多いようです。理由は多々あると思いますが、一つはどのチャンネルを見ても同じような番組ばかりで魅力を感じられないからではないでしょうか? 一方、スマホで自分の好きなものをYouTubeで見られる、前述の大店舗から小規模店舗への志向の変化と同様ではないかと感じます。お伝えしたいのは、開業時の資金調達も、先生方の重視されるポイントに従って、地銀・信金等金融機関のみならず、ジャパンデンタルを選択することで、大きなメリットを感じて頂けるのではないかということです。
ジャパンデンタルは創業来40年以上にわたり、開業のお手伝いをして参りました。是非、弊社の知見や金融面・コンサルティング面の機能をご活用頂ければと存じます。
詳しくは弊社ホームページの「サービス」>「コンサルティング」をご覧ください。
開業が無事成功し安定期に入れば、今度はコストを重視し地銀・信金に肩代りを要請するのも方法のひとつだと思います。歯科医師の先生方の、状況に応じた資金調達を是非ご一考頂ければ幸いです。